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僕が望むもの


 シュー「注意!ここから先は二羽鳥さんが書いた僕達の小説(小話)だよ。このブログ自体が会話形式だし、今更な気もするけど・・・そういうの苦手;って方は見なかったことにしてお戻り下さい。大丈夫だよーって方はどうぞー!」




 ~汝の御手は何を摑むか、汝の御身は何を求むか~






 『僕が望むもの』





 父さんが僕にだけ教えてくれた秘密の詩(ウタ)の一節
 何だか難しいことを言っててよくわからなかったけど、何が欲しい?って聞いてるんだと思ってた。だから僕は父さんの歌とミックスジュースが好きだからこの詩を聴くといつもお願いしてた。
 そうすると父さんはちょっと困ったような顔をして笑っていたっけ。

 父さんは世間では珍しい(と、みんなは言ってた)エミルのバードで、村の広場でケガの治療をしながら色んな歌を歌ってた。小さな村だから夕方になるとみんなが集まっておしゃべりしながら笑いながら聴いてたっけ。
 僕はそんな父さんが大好きで自慢だった。母さんのことを覚えていなくても少しも淋しくなかった。父さんと手を繋いで一緒に帰るのが嬉しかった。

 ずっとこの日が続くと思ってた。



 「おいで」



 僕が10才の時だった、父さんが亡くなったのは。
 なんてことはないただの流行り病。静かに眠る父さんの横で僕はただ何もできずにいるだけだった。そして、みんなが手伝ってくれて父さんは世界に還っていった。
 その時言われたんだ、いつもよくしてくれた隣のおばさんが泣きながら手を差し出して。

 少しだけ、少しだけ父さんの詩の意味がわかった気がしたんだ。
 僕はこの手を取るべきじゃないんだ。僕の欲しいものは手に入らない。ううん、僕の今、欲しいものはもう絶対に手に入らないんだ。





 だから―







 僕は旅に出る。







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